メカニカルシールの役割
私達メカニカルシールの業界では、液体の漏れを制御することを「シール」と呼んでいます。
メカニカルシールは、例えるなら容器につけるフタのようなもので、ポンプ等の回転機器を「シール」する精密部品です。
何もシールしない場合
ポンプの中は液体で満たされています。ポンプの軸封部にフタがないと、中の液体はどんどん漏れてしまいます。当然、これではポンプとして機能しません。
グランドパッキンの場合
フタの種類によっても漏れ方が違ってきます。グランドパッキンの場合、軸とパッキンが直接接触して摩擦しながら運転するため、時間とともに軸が摩耗していきます。また、潤滑のために多少の漏れが必要なので、周囲の環境悪化につながります。
メカニカルシールの場合
グランドパッキンよりもしっかりと密封できるフタ、それがメカニカルシールです。機械的に軸封部をシールする方法により、漏れの制御はもちろん設備環境の面でも大きな改善が期待できます。さらに、静止型のメカニカルシールであればポンプの軸が摩耗しないため、部品の寿命を延ばすことにもつながります。
環境にやさしいメカニカルシール
省電力
メカニカルシールはグランドパッキンと比べて摩擦面積・摩擦係数が小さいので、動力損失が軽減され省電力効果が得られます。メカニカルシール化による電力カットに加え、ポンプも同時に見直しをすることで更なる省エネ効果が期待できます。九倉シールテックジャパン(株)ではメカニカルシールと合わせてエコポンプの御見積りもできますので、お気軽に営業部までお問い合わせ下さい。
長寿命
メカニカルシールの寿命は液質や仕様条件によるところが大きく、残念ながら期間を断定することはできませんが、工業用水や清水であれば平均3~5年はほとんど問題なく御使用頂いております。(*当社メカシールの場合)メカニカルシールを使用することにより軸封部からの漏れを制御できるだけでなく、シャフトの摩耗軽減などポンプ部品の寿命を延ばすという利点もあるため、部品の交換頻度が減りランニングコストの軽減にもつながります。
ポンプ周辺の環境改善
グランドパッキン仕様の場合、ポンプ周辺の腐食・錆・コケ等で滑りやすい、常に水浸しで見た目も悪いなど、設備周辺の環境悪化にお悩みの声をよく頂きます。メカニカルシール仕様への変更により漏れを制御することができるため、グランドパッキン仕様と比較して大幅に環境を改善することが可能です。
九倉シールテックジャパン株式会社では、取付が簡単なカートリッジメカニカルシールをメインに取り扱っております。用途に合わせて最適な製品を選定させて頂きますので、メカニカルシールに関するご相談がありましたら下記のお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。