メカニカルシール取付け後の水圧テストで漏れがある場合
Q:メカニカルシールの取付け完了後にポンプの水圧テストを行ったところ、メカから漏れてしまったのですが…。
A:取付けの段階で漏れがある場合は「メカニカルシールのどの部分から漏れているか」を確認してください。
メカニカルシールの取付段階で漏れがある場合、その原因は取付け不良またはメカの不良のどちらかです。
どの部分からの漏れかによって対処が異なりますので参考に下記をご参照ください。
① リテーナーリングの内側から漏れている場合
軸上のOリングに傷が付いている可能性があります。
ほとんどの場合はOリングを交換することで漏れが解消します。
② リテーナーリングとグランド(本体)の間から漏れている場合
摺動部のOリング、または摺動面に問題があると考えられます。
片締めなどによりセッティングの傾きがある場合もこの部分から漏れますので、まずは再度セッティングを
やり直してみてください。それでも漏れが解消しない場合は、一度メカニカルシール自体を分解検証する
必要がありますのでご連絡ください。
③ 本体の背面(ガスケットシート部)から漏れている場合
メカニカルシールのガスケットシートがポンプのスタッフィングボックス端面にきちんと当たっていない
(片側3mm以上の当たりが必要)、またはボックス端面の直角度が出ていない、端面が腐食して荒れている等、
取付ける機器側に原因がある場合が考えられます。ポンプ等、機器側の養生に問題がないかご確認ください。
④ 注水・封水のポート部から漏れている場合
配管接続部やプラグのシール材(シールテープ等)を再度巻き直す、または塗布する等で解消します。
水圧テストの際に漏れが発生した場合、状況によっては再度ポンプを分解する必要があり手間がかかりますが、
ポンプ運転前に不具合を発見できれば大きな故障を防ぐことができます。
いつもと違う点がある際は、無理に作業を続行せずに一度手順等を確認することが大切ですね!
ご不明な点がございましたらメカニカルシール営業部までご連絡ください。